「……ですよね」
その話なら、実行委員会で既に聞いていた。
模擬店を担当するクラスは主に2年と3年になるとかなんとか。
他の1年のクラスから申請があれば、うちはそこと争うことになる。
なんらかの方法で、たった一枠を勝ち取らなければならない。
「ちょうど君で最後なんだよね。模擬店は3クラスから申請があったよ」
――!!
ってことは、
模擬店ができる可能性は
サンブンノイチ……ってことになる。
「それって抽選とかになるんですかね」
「いいや。僕たちで決めるよ」
(……え?)
「食物を扱うからね。信頼できるクラスに任せたいし」
「そう、ですか」
みんなやる気になってたし、なんとか勝ち取りたいところだが。
うちのクラスはギャルもヤンキーも多いからなぁ……。
いや、それはどこも一緒か。
できたらいいなぁ。模擬店。
「お前のクラスは一番信用できねぇな」
――!?
「副会長……? どうして、ですか」
「お前があんな得体の知れない男とつるんでるからだよ」
それって、狼谷先生のこと?
「あのひとは……」
「あの人は、なんだ?」
「っ、」


