「あのとき一体なにがあった? どこに連れて行かれた?」


副会長の尋問、こわっ……!!


不良ってだけでも関わりたくないのに先輩だから余計に迫力がある。


「まぁまぁ。木乃さんの要件を聞いてあげようよ」


ここに会長がいてくれてよかった。

もしも副会長と2人だったら、狼谷のことを根掘り葉掘り聞かれて解放してもらえなさそうだから。


「あの、わたし、学祭の実行委員としてここに申請にきました」

「実行委員……? 君は、委員長だよね?」


おっしゃるとおりです。


「うちのクラスあまりモチベーション高くなくて。それで……わたしが引き受けたんです」

「そっか。大変だったね。ありがとう」


そういって微笑む会長が天使にみえた。


「あ、でも。今日の話し合いでみんなのやる気がみなぎってきてて……!」

「そうなんだ。よかったね?」

「はい……!」


会長と話している間

会長の隣にいる副会長が睨んでくるのがちょっと怖いのですけれども。


「それで。なにをやることになったの?」

「模擬店を、したいと思ってます」

「ああ。模擬店ね」

「させてもらえますか……?」

「模擬店は、他の出し物よりは人気があってね。一年で出せるのは一クラスだけって決めてあるんだ」