どうしてくれる


って


言われても……。


「先生ってさ」

「おう」

「わたしのこと……すきですね?」

「はは。もちろん」


もちろん!??


「娘を見るような……感覚、ですか?」

「そんな風に見たことないけど」

「プードル……?」

「髪ほどいたら似てるよな」


やっぱり犬扱いなんですね。


「ほどいていい?」

「は!?」

「まあ、勝手にほどくけどな」


だったら聞くな。


「もっとこっち来いよ」

「…………」


そう言われ、先生に近づく。


ヘアゴムを外され

細長い指で手ぐしされる。


「お前もうこんな格好しとく必要ないんじゃねーの?」

「へ?」

「おさげに眼鏡に標準丈」

「おさげは……なんだかんだ好きだし。眼鏡はコンタクトにしたいなーって思うけど高いし。スカートは校則なので……!」

「真面目なヤツだな」

「ミニとか、いっかいしてみたいけど。絶対似合わないし」

「俺が買ってやろうか」

「は?」

「ミニスカート」

「それ、犯罪のニオイがします」

「ここのバイト代で買えばいーだろ。コンタクト」

「あ、そうか……いや、でも、いつなにが必要になるかわからないから貯金して計画的に使います」

「お前らしいな」