――振り向くと、派手な髪色をした暴走族が2人いた。
やばっ……。
一瞬で、挟み撃ちにされてしまった。
「あーあ。モトコが大きな声出すから」
「アンタもね……!」
わたしは気が気じゃないのに
レオは肝が据わっている。
わたしを壁側に立たせ
隠すように、わたしの前に立つ。
……その背中は大きく見えた。
ヒョロくてモヤシとか思ってごめん。
すごいたくましいよ。
「怪しいヤツら発見したっすー」
「銀髪と、メガネ女子。連れて行きますか?」
スマホで誰かに連絡をとっている。
相手は幸い武器を持っていない。
おとなしくしていたら危害は加えられないだろうか。
「……モトコ、目、瞑ってて」
「え?」
「耳も塞いでた方がいいかも」
「なにする気?」
「いいから」


