昼休みもあと10分で終わる頃。


教室に戻る途中、廊下を歩いていると――。


「なに、この音」

「バイクだねぇ」


レオがチラッと窓に視線をうつした。


慌てて駆け寄り窓から外の様子をのぞくと


そこには、


「な……」


十台以上の派手なバイクが乱雑に並んでいた。


バイクに乗ってる人たちは、ヘルメットをしていない。


なにより、あの格好は……


――特攻服?


「すごい数だねー。あは。みんな頭悪そう」

「笑ってる場合じゃないよレオ」


「……通報するべきか?」と、雅人。


その方が、いいかもしれない。


「えぇー。面白いこと起きそうなのに?」

「面白くないよ……」


絶対これピンチでしょ。