デスクマットに挟まれた1枚の写真に目がいく。


なんの写真だろう。

ちょうどノートを置いたところだから端しか見えない。


……もしやこれ、狼谷先生のプライベート写真?


だとしたら、激レアだ。


だって先生は、どんな生活を送っているか謎に満ちているから。


まさかこのタイミングで先生の私生活をのぞき見れるとは。


先生の恋人の写真とか?

奥さんやお子さんという可能性もある。


もう大人なのだから、結婚して子供がいてもおかしくないもんね。


職場に持ちこむくらいだ。大切なものに違いない。

ただ、先生に女の影なんて……ない。

女性と過ごす先生の姿なんて想像もできない。


気になって仕方ないわたしは、ちょっとした好奇心で、デスクに置いたノートをもう一度持ち上げた。


そして、顔を写真に近づけてみる。



「……なに、これ……」