徐々に近づいてくる人体模型の足音。
プラスチック製の足と廊下のタイルが弾きあい、高い音が誰もいない廊下に響く。
すぐ目の前に来た時、峰岸は脚を出した。
しかし、人体模型はそれを避けた。
いや、ジャンプして跨いで行った。
しかし、こちらに気付かれてしまった。
「おや、知能がお有りのようですね」
「冷静に分析してる場合か!!逃げて!」
「全く、うるさいガキですね。このまま人体模型になればいいのに」
「心の声がダダ漏れですけれど峰岸さぁん?」
「これはこれは失礼致しました。以後は面等向かって言いますね」
にっこりと厭な笑みを向けて駆け出す。
いや、既に面等向かって言われてるんですが…!?
これ以上言われるんですか、私は!!?
「ねぇ、ちょっと!!あいつどうにかしてよ、みね」
「姫が私などにそんなことをおっしゃるなんて珍しい」
驚く動作一つもなく言葉を紡いだ峰岸。
ルナは言う。
「いいから!物事には理由がある!だから、あいつにも何か理由(わけ)があるんじゃないかなって思うんだ」
それを聞いて峰岸の様子がほんの少しだけ変わった気がした。
プラスチック製の足と廊下のタイルが弾きあい、高い音が誰もいない廊下に響く。
すぐ目の前に来た時、峰岸は脚を出した。
しかし、人体模型はそれを避けた。
いや、ジャンプして跨いで行った。
しかし、こちらに気付かれてしまった。
「おや、知能がお有りのようですね」
「冷静に分析してる場合か!!逃げて!」
「全く、うるさいガキですね。このまま人体模型になればいいのに」
「心の声がダダ漏れですけれど峰岸さぁん?」
「これはこれは失礼致しました。以後は面等向かって言いますね」
にっこりと厭な笑みを向けて駆け出す。
いや、既に面等向かって言われてるんですが…!?
これ以上言われるんですか、私は!!?
「ねぇ、ちょっと!!あいつどうにかしてよ、みね」
「姫が私などにそんなことをおっしゃるなんて珍しい」
驚く動作一つもなく言葉を紡いだ峰岸。
ルナは言う。
「いいから!物事には理由がある!だから、あいつにも何か理由(わけ)があるんじゃないかなって思うんだ」
それを聞いて峰岸の様子がほんの少しだけ変わった気がした。


