「あ、晶くんは……」
私が問いかけると同時に後ろから肩を叩かれた。見に覚えがある感触でまた2回。
振り返ってもそこには誰もいない。
「まりりん、まりりん」
声はする。だけど姿が見えない。
「えっと、これは……」
なにかのマジックだろうか?
するとだんだんと体が重くなってきて、誰かに背中から手を回されてる感覚。だけどもちろんなにも見えない。
戸惑っている暇もなく、私の腰に肌色のようなものが見えてきて、それは広がるように人の手の形をしていく。
気づけば肩に晶くんがいて「まりりん」とまた私の名前を呼んだ。
「ひぃぃぃ……!」
思わずまた悲鳴のような叫び。
「あーごめんね。何回も驚かせちゃって」
晶くんが体を離してその視線を私と同じにする。膝をついてギュッと私の手を握りながら可愛い顔をして。
「俺さ、透明人間なんだよね」
子犬のような眼差しで私にそう言った。



