「わわ、ご、ごめん!まりりん!泣かないでー!」
気づくと後ろから暖かい感触がして、晶くんが私を抱きしめていた。するとすぐに一条聖の拳骨が晶くんの頭へと落ちる。
「てめえは調子に乗りすぎだ。学校でも教室でもうろちょろしやがって」
「そんなに怒らないでよ、聖にい」
晶くんが反省する中で、一条聖の視線は昴さんにも向く。
「兄貴も晶に毒されてんじゃねーよ」
「ん?俺はただ料理を作ってただけだよ?」
「いいから兄貴もこいつに謝れ」
すると昴さんが私に近づいてきて、優しい指先で頭を撫でる。
「茉莉ちゃん怖がらせてごめんね」
なにがなんだか分からない。
腰を抜かしてる私の周りを囲うように立つ一条三兄弟。その威圧感とオーラでますます体に力が入らないよ。
「茉莉ちゃん。隣人としてこれから接する機会が増えていく中で、どうしても茉莉ちゃんだけには話しておきたいことがあるんだ」
そう言って昴さんが私を静かに立たせてくれた。
「……話しておきたい……こと?」
なにやら深刻そうな雰囲気。
「まあ、とりあえず食事にしよう。話はそれから」



