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「父さんに連絡した。術の種類を見てみないと分からないけどそんなに深刻な術じゃないだろうって。でもやっぱりこのまま目覚めないのはマズいらしい」

その日の夜。

晶くんをリビングに寝かせて昴さんが医者である匠さんに連絡を取ってくれた。


「で?親父は帰ってくるって?」

「すぐにはムリだって。今海外にいてすぐに動けない状況らしい」

「……ちっ」

聖はかなりイライラしていた。

自分の知らないところでそんなことがあったってことと、晶くんのことを防げなかった怒り。


「なんで霧島は晶に手を出したんだよ。こっちは兄貴に言われた通り大人しく様子を見てただけだろ」

「わ、私のせい……かも……」

声がだんだんと小さくなる。


「なんでお前のせいなの?」

「き、霧島くんに体質を変える手助けをしろって言われたの」

「……体質?」

「女子に触れられるとカラスに変異する体質だって。それで私に言い寄ってきたところに晶くんがたまたまいて、それで……」

一条家のリビングが静寂に包まれる。私の指先が震える中で聖から飛んできた言葉は厳しいものだった。