息はしている。脈もある。だけどいくら揺らしても晶くんは目を開けない。
「晶くんになにをしたの?」
キリッと霧島くんを睨みつけた。
「ちょっとした封の術をしただけだ」
「……ふう……の術?」
「俺たちの一族は神を支えるために多少そこら辺のことも身につけているんだ。暗示に近いけれど自力では解くことはできない」
術……なんて現実味がないけど、今はそんなこと言ってる場合じゃない。
「解かなければこいつは眠ったままだ。なにも口にしないで眠り続けたら、いずれどうなるかは分かるだろう?」
「……っ。じゃあ早く解いてよ!」
「お前が俺の元に来るならすぐに術は解いてやる」
晶くんがこのまま眠り続けてしまったらと思うとゾッとする。
私はただなにも出来ずに晶くんの後ろに隠れていただけ。……本当に無力で情けない。
「アンタの言う通りにしたら本当に晶くんを助けてくれるの?」
心が揺れる。霧島くんが縦に頷いたのを見て私は立ち上がった。そして……。



