家の造りはうちと同じ。
玄関からリビングに続く廊下があって、右手には脱衣場とお手洗い。左には2階へと続く階段がある。
リビングには明かりが点いていた。ドアノブに手をかけるとスッと開いて中からはやっぱりいい匂い。
テーブルには四人分のランチョンマットが敷いてあって、ピンク色はたぶん私の席。
……昴さんどこかな?
キョロキョロと周りを見渡しながら、火のついている鍋にはグツグツとなにかが沸騰している。
吹き零れないか様子を見に行くと、まな板の上には調理途中の肉の塊が。
包丁はグサリと刺さったままで、その周りには赤い血が飛び散っていた。
――『最近変質者の目撃情報がある』『動物を切りつけたりしてる人を公園で見かけた』
なんでこのタイミングであの噂が頭をよぎったのだろう?



