聖の言葉に一喜一憂しすぎだよね……。
でも心は正直というか、どうにもならないから厄介だ。
聖がいなくなって、また静かな図書室。
レポートを進ませながら窓の外は夜と夕方を混ぜたようなそんな色になっていた。
電線には沢山のカラスが止まっていて、みんながこっちを見ている気がする。
怪しげな雰囲気。
そう、これは一条三兄弟の力を知ることになる前日に感じたあの〝逢魔が時〟に似てる。
何故か綺麗に横並びになっていたカラスが一斉に飛び立って黒い羽が空中を舞う中、突き刺すような視線を後ろから感じた。
「あいつの鼻も大したことないな。ずっと俺に気づかないなんて」
それは黒い影を伸ばしながら近づいてくる霧島禄だった。



