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満腹になった俺は気が付けばそのまま眠ってしまっていたようだ。


玄関が開閉される音で目が覚めた。


ベッドから下りて穴を覗くと、リビングに2人の姿を見つけた。


咲の手には沢山の花が入った段ボールが持たれている。


花を買いに行っていたのか……。


色とりどりの花を持った咲はとても嬉しそうにほほ笑んでいる。


その後ろから、園芸用の土を抱えた優生も入って来た。


「これで咲の思うような綺麗な庭ができるぞ」


「うん。ありがとう優生」


ユウセイがサキの頭を優しく撫でている。


それだけで2人の同棲生活が良好なのだということがわかった。


羨ましく感じると同時に、俺だってここで彼らと一緒に生活をしているのだ。