そのまま火を付けようとしたとき、咲の手が伸びて来て止められた。


「タバコは庭でね?」


そう言い、可愛らしく首をかしげて見せる咲。


俺は瞬きを繰り返して咲を見た。


おままごとみたいと言いながらも、しっかり主導権は握られているようだ。


俺は苦笑いを浮かべてリビングの大きな窓から庭へと出たのだった。