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1時間ほど優生と抱き合っていたあたしは、リビングでまどろんでいた。


昼には荷物が届くと言うのに、体がだるくて動かない。


目を閉じれば確実にこのまま眠ってしまうだろう。


寝返りをうってどうにか起き上がろうとした時だった、床に冷たさを感じてあたしは動きを止めた。


指先に透明な液体が付いていることに気が付いた。


「どうした?」


動きを止めたあたしを見て優生がそう聞いて来た。


「これ、なんだろ?」


あたしが指先についた液体を見せると優生は首を傾げた。


「あいつら、なにかこぼして帰ったんじゃないか?」