「ホームパーティーをしようか」


家に戻り、パンを食べ終えた後俺は咲にそう提案した。


咲はパンを気に入ったようで、さっきから「もっと買って帰ればよかった」と、悔しがっている。


「ホームパーティー?」


咲はようやく空になったパンの袋から視線を外し、俺を見た。


「そう。同棲開始のパーティー」


自分でそう口に出してみると、なんだか少し恥ずかしかった。


「って言っても、大学の友達を呼んでいつもみたいに飲むだけだけどさ」


俺は慌ててそう付け加えた。


すると咲はふわりと、花が咲いたようにほほ笑む。