穴から下を覗き込むと、ユウセイがまた脚立を上ってきているところだった。


きっと、また穴に目を近づけることだろう。


屋根裏の住人が何者なのか確認するために。


俺はユウセイが脚立の一番上まで上がり切るのを確認して、棒をくわえなおした。


尖った先端を穴へと近づけていく。


「なにか見えた?」


マイのそんな声が聞こえてくる。


今だ!!


俺は穴へ向けて木の先端を思いっきり突き刺したのだった……。