さっきは気が付かなかったが、屋根裏部屋なのか天井が三角になっている。


横になっているベッドの他には本棚が1つ。


窓はないが、右手にはドアがついていた。


俺は布団に顔を押し付けて涙をぬぐった。


ここが屋根裏だとしても必ずどこかに出口があるはずだった。


俺は体を転がしてベッドから下りた。


ドスンッと音がして尻に痛みが走る。


そのままうつ伏せになり、這うようにしてドアへと近づいた。


最初はうまく移動できなかったが、続けている内にコツを掴んでくる。


右肩と左肩を足のように交互に前へと出していくのだ。


全身をズルズルと引きずり、ゆっくりと確実にドアへと近づいていく。


俺はドアの前まで来たとき大きく息を吐き出した。


たった数歩の距離が異様に長く感じられ、全身に汗をかいている。


だけど休んでいる暇はなかった。


俺をこんな目に合わせた犯人がどこにいるのかわからないのだ。


早くこの部屋を脱出して、助けを呼ばなければどうなるかわからない。


俺は目に入った汗に痛みを感じながらも、仰向けに寝転がり上半身を起こした。


丁度目の前にドアノブが来る高さだ。


顎を上げて歯でしっかりと銀色のドアノブを掴んだ。