だけど、優生の話を聞いていると切実で優しくておもしろい人だと言う事がわかってきて、真衣を紹介することにきめたのだ。


何より、優生が大丈夫だと言うから、その言葉を信用していた。


「俺、これから立花を迎えにいって来るから」


優生が車の鍵を持ってそう言った。


丁度料理の支度も終わった頃だった。


「うん。気を付けて」


あたしはそう言い優生を送り出す。


すると真衣が大きな息を吐き出したので、あたしは振り向いた。


「どうしたの、真衣?」


どこか浮かない顔をしている真衣に声をかける。


もしかして、立花さんと会うのは嫌だったんじゃないかという思いがよぎった。


真衣とは特別仲がいいから、あたしの誘いを断れなかっただけかもしれない。


「なんか、緊張してきちゃった」