「ん、ごめん…帰るか」 しばらくして律は体を離してそう言った。 「うん……」 今日は教室から手を繋いで帰る。 昨日みたいに生徒は残ってなくて 吹奏楽の音や野球部の声が、響いていた。 オレンジの教室が綺麗で、眩しい。 律の横顔がオレンジに染まって茶色の髪がキラキラ光っていた。 綺麗だ── そう思った。 冬休み……律と会えないのかな。