「あっ、紫色!」 「ん、何」 教室から出ていこうとする紫色を呼び止めた私。 「またね!」 笑って手を振ると紫色も優しく微笑んで手を挙げた。 「じゃあな、紫色」 「…………あぁ、またな」 また、を強く言って紫色は律を見て笑った。 優しく、寂しそうに。 「おう、また」 紫色が、部活に行った後、 律は悲しそうに、顔を歪めたんだ。 「律…?……帰ろ?」