「……どうして、キスなんてするの」 涙を落とす私の瞼に君は優しくキスをして、私を抱きしめる。 「死ぬなんて、言うなよ──」 「離してよ」 「嫌だ」 私は、律が好きなんだ。 紫色とのキスやハグは、嫌なんだ。 そう言い聞かせる。 「私は、律が好きなのに…律の彼女なのに」 進めない。 「どうしてそんな私にキスなんかできるの!!」 立ち止まっている、よりは 戻っているのかもしれない。 あの頃に。