「?…紫色?」 「いや、……帰るぞ」 「う、うん?」 私のスクバを取って紫色は私を置いて教室を出ていく。 荷物、持たなくてもいいって言ってるのに… 「ふふ…優しいなぁ……」 私は笑って君を追いかけた。 「紫色、待ってー!」 「遅せぇよ、ばーか」 少し意地悪に笑って艶やかな黒髪を揺らす。 その笑顔に見とれて 『綺麗』なんて、思ってしまう。