繋いでいた手は、いつの間にか離れ、 隣にいた彼は、水溜まりの向こうへかえったようだった。 何となく近所のアパートの屋上で夕日を眺めて、それから家に帰った。 家に帰って、 流しの上の、 二つのカップを見て、 あの唄を一人、 口ずさんで、 少し、泣いた。