君と駆ける夏

前みたいに俺のせいだなんて考えないように、朝飛が声をかけたんだろう。



でも、話している2人は笑っていた。



2人目のバッター。



ストライク、ボール、ストライク。



そして、



「ストライク!バッターアウト!!」



三振で抑えた。



「「今までと、違う。」」



私と萌絵ちゃんの声が重なった。



お互い向かい合うと、萌絵ちゃんが言った。



「今までなら絶対調子悪くなりましたよね!?でも、今回は逆に調子が良くなってる?」



「うん。・・・・・・・・今までと違う、駆流だ。」



そして、



「バッターアウト!!スリーアウトチェンジ!!」



三振で抑えて、1対1。



あの時、何があったんだろう。



ベンチに帰ってきた朝飛に聞くと、



「自分で打たれたんなら、自分で打って取り返せばいいだろって。」



あぁ、確かにその言葉なら駆流の心に火がつく。



朝飛の駆流のことをよく分かった上での言葉。



「ありがとう。朝飛。」



「おぅ!!」



朝飛は嬉しそうにベンチに座る。



そして、8回。



この回はお互いに点が取れず1対1のまま。



最後の攻撃、9回表。



前の打者が三振を取られ、次の打者もヒットを打ったがアウトになってしまった。



そして、駆流の番。



深呼吸してバッターボックスに入る。