「俺、どんな顔してる?」



「見たことないぐらいデレてる」



マジか。



思わず手の甲で顔を隠す。



「どうしたの?あたしと一緒だから嬉しすぎる?」



「は?ちげぇよ」



「もう~、隠さなくてもいいのに。着いたよ、行こっ」



強引に車の外に連れ出される。



ショッピングモールの空調は程よく、ゆめとやり取りをしたこともありやっと頭が冴えてきた。



「どっかでコーヒー飲んでくる」



「やだもぉ~!オジサンじゃないんだから。ショッピング付き合ってよ」



つか、リサから逃げたい。



悪いやつじゃないのはわかるけどずっと話しかけてくるし、しばらくひとりになりたいかも。



「女の買い物とか、付き合ったことねーし」



「わぁっ、てことはデートしたことないの?」



そこで一瞬考える。