抱きしめ合ってどのくらい経っただろうか。 一縷くんがふと腕を解いて、真剣な眼差しで私を見つめる。 「あのね、奏ちゃん、大事な話があるんだ。」 「うん」 「俺、ここに来られるの、今年で最後なんだ。」 「…うん」 「だから、明日のお祭りでお別れしないと。……ごめんね、急に」 「ううん、そろそろだと思ってたから」 「……そっか。」 しょうがないよね もうあれから4年になるから…