「美味しかったじゃない」 ああ、美味しかった。 味は申し分なかった。 だけど問題はそこじゃない! 「何。嫌いなものでも入ってた」 「なかったよ!美味かった!俺が言ってるのは無駄に施されたデコレーションについてだ!」 フィナンシェに手を伸ばしてる椿に睨みを利かす。 刺々しく、強く強く睨みつける。 「力作だったでしょ」 やっと合った視線には温度なんて少しもなくて、どこまでも冷たく澄んでいた。