「なんかヒデさん今日は一段とやばかったね」 玄関先で秀俊を見送った後、妹はとどめの一発を見舞った。 撃沈。 今日の秀俊は俺から見てもかなり空回っていた。 原因は言うまでもない。 全部椿のせいだ。 可哀想な秀俊。 抗いようもなく、非力なあいつはまんまと椿の毒牙にかかってしまったのだ。 「なんだよあれは!」 「主語」 「秀俊だよ!あんまりだろ?なんであんな仕打ちをする?」 「協力しただけだけど。なかなかのファインプレイだったでしょ」