一日が長かった。 テスト前の俺にとってそれは有難いようで、でも実際流れる時間は昨日までと同様。 長く感じるのは体感でだけ。 それでも、とにかく、本当に長かった。 違う場所に居るのに、狭い密室に閉じ込めれてるみたいな感覚だった。 息苦しかった。 何度か窓を開けて深呼吸した。 それでも足りなかった。 全然足りない。 無理。 「どこ行くの」 「図書館」 「私も行く」 「はあ?家にいろよ。俺は勉強しに行くんだ。集中したいんだよ」