「ねえ」 「放っておいてくれ。俺はいま最高に最低の気分なんだ」 「どっちだよ」 吐き捨てて、椿はベッドから起き上がる。 俺は頭を抱えたまま自分の愚かさを思いっきり悔いる。 よりによって何故いま、あんな夢をみてしまったのか。 昨日でも、明日でもなく、何故いま。 「朝飯。作るから起きな」 椿は音も立てず悠然と、纏う空気は気怠げに、ドアに 向かって歩みを進める。 止まる。 振り返って、顔に不敵な笑みを浮かび上がらせる。