王様と私のただならぬ関係

「あの人、情緒がない分、知識だけで進めてくるから怖いんですっ」
と訴えると、秋成は笑って言ってくる。

「いや、実は今朝、秀人に文句を言われたんだよ。
 お前の言った通りにやったら、怒られたって」

 可愛いな、あいつ、と言う。

 いや、私をエサに友情を深めないでください……と思っていたのだが。

「まあ、あんな奴だけど、っていうか。
 あんな奴だから、意外に女性経験もなくて、ウブなんだよ。

 可愛がってやってよ」
と言われてしまう。

 いや、……可愛がれとか言われても。

 私も恋愛に疎《うと》い人間なので、お互いどうしょうもない感じなんですけど、と思っている間に、じゃ、と秋成は行こうとした。

 だが、
「ああ、そうそう」
と振り返り、

「ケーキ、チョコでコーティングすると気持ち強度が上がるんじゃない?」
と言って去って行った。