王様と私のただならぬ関係

「純粋なんだよ。
 なんの駆け引きもしないし、裏もない。

 俺は付き合いやすいと思うけどね」

 まあ、確かに。

 裏のない人間はいい。
 こちらもいろいろと勘ぐらなくてもいいからだ。

 それを言うなら、大地も裏はまったくない人間なのだが。

 あれは駄目だな、あれは……と思っていると、

「だが、男同士なら付き合いやすいと感じるところを、女性が魅力的だと思うかどうかは知らないけどな。

 ほら、女って悪い男が好きだろう?」
と小笠原は言う。

「いや、あの人、充分悪い男ですよ」

 用意周到に襲いかかってくるところなど、如月先輩以下ではあるまいか。

 まあ、ケーキで殴らなくてもやめてくれたが……などと考えていると、
「ほうほう。
 なにか楽しげな話がありそうだな」
と小笠原は聞きたそうにする。

 だが、
「主任~」
といきなり後ろで声がしたので、振り向くと、長い髪を無造作にまとめた女の人が立っていた。