王様と私のただならぬ関係

 子どもの頃、弟とテーマパークに行きたいと言ったら。

 何時に行くのか。

 なにで行くのか。

 何処のルートで行くのか。

 自分たちで綿密に計画を立て、何故、計画をこのように立案したのか上手く説明できたら、行ってよし、と言われたのだった。

 ……本当に、めんどくさい連中だ、研究者って。

 父親など、大学で講義するような調子で言ってくるし。

 それを思えば、葉月秀人は、もっとも避けるべき結婚相手なのかもしれない。

 そんな小さな頃からのトラウマを最も呼び覚ます人種だからだ。

 そんなことを思いながら、事務室を覗くと、たまたま、小笠原主任が居た。

「おお、戦艦あすか」

「……主任だったんですか?
 私の名前、おかしな教えた方したの」

「いや、今朝、葉月が言っていた」
とにまにま笑って言ってくる。

「あの人、意外とおしゃべりですね……」
と言うと、いやいや、と小笠原は笑って言った。