王様と私のただならぬ関係

「猫が可愛かったら、立ち止まって、じっと見つめるだろ、あれと同じだ」

「いや……、全然違いますよ」

 そう言うと、また秀人は、なにか考え始める。

 どうでもいいが、人の上で考察を始めるのやめてくれないだろうか。

 彫像ほどではないだろうが重い。

 いや、彫像に乗られたことはないのだが……。

 男の人って細く見えても、こんなに重いのか、と思っていると、秀人は、
「可愛いと思ったということは、俺はお前が好きなのだろうかな?」
ととんでもないことを言ってきた。

「気のせいだと思います」
とつい、言ってしまう。

 こんな訳がわからない状態のまま、結婚とか勘弁だ。

 こんな人が本気で私なんかを好きになるとは思えないし。

「そうか?
 産まれて初めて女を可愛いと思った気がするんだが」

 猫以外で、とまた言ってくる。

 ……猫が好きなんだな、と思った。