王様と私のただならぬ関係

 はい、と秀人になんとなく緊張しながら向き直ると、
「花言葉は、『初恋』だ」
と秀人は言った。

 明日香の左手を取り、その薬指に指輪をはめてくる。

 可愛い淡いピンクの石が花の形に飾られている。

「サクラソウの指輪だ。
 花言葉は――

 初恋」

 俺のな、と秀人は言った。

 また泣きそうになったが、これだけは伝えておかなければと口にする。

「……わ、私もですっ。
 私も初恋ですっ。

 葉月さんが初恋ですっ。
 そして、私も、葉月さん以外の人に心を動かされることなんてありませんっ」

 最初に出会ったときには、まさか、こんな風にこの人のことを思うようになるとは思っていなかった。

 ……生きてそこに居る人間だとは思ってなかったしな、と思う。