王様と私のただならぬ関係

「俺はお前と出会って、初めて誰かを好きになった。

 奇跡だと思う――。

 この先、もう、誰かに心を奪われることなんてないと思うから」

 そう秀人は言った。

 ……この王様、信じられないような言葉を連発して来ますよ。

 王様が?

 この私と出会って、恋に落ちたことが奇跡だと言うのですか?

 幻聴です。

 きっと、幻聴が聞こえているのです。

 いや、夢かもしれません。

 きっと、今夜は、葉月さんを待ちながら、明日香の水槽の側で、うたた寝してしまったのに違いないですっ、と明日香は思っていた。

 だが、まあ、謎も残っている。

「でもあのー……弟切草はどういう?」
と恐る恐る訊いてみた。