王様と私のただならぬ関係

「……君とだったら、ささいな喧嘩をしながらも、一生添い遂げられるような気がするよ」

 ん? と明日香がこちらを見たので、
「あっ、葉月とだよっ」
と慌てて言うと、そうですか、と明日香が嬉しそうに笑ったので、少し胸が痛んだ。

 なんで痛むんだろうな、と自分で思いながら、
「ところで、万が一、葉月の伝えたい花言葉が恨むだったとして、なにか思い当たる節はある?」
と訊くと、明日香は、

「そ、それが、ちょっと思い当たり過ぎて……」
と誤摩化すように笑いながら言ってくる。

「そうなの……?

 あ、そういえば、昨日、噂の信太郎さんと会ったよ」
と話題を変えると、えっ? そうなんですか? と笑って訊いてくる。

 二人で歩いている静とバッタリ街で会った話をし、すごい人の良さそうな人だった、とまとめたあとで、研究棟の入り口で、じゃあね、と別れる。

 明日香は事務室に用事があるようだった。