王様と私のただならぬ関係

「彼女が出来たって聞いてます。
 素敵な人なんでしょうね、と言われたぞ」

 聞いてみると、あの女性の正体は、自分が、わあ、素敵な人、と思っていたおとなしめの上品な受付嬢だった。

 あの人がそんな大胆なことをするなんて、余程、好きだったんだな、と思った。

 ……この人の、この変人具合を知っていたかは謎だが。

「あんな綺麗な人にそんなこと言われて。
 一生、社内で名乗り出る自信がなくなりました」

 これこそ、呪いですよっ、と叫んでていると、秀人は何故か笑っている。

 ……ように見えた。

 相変わらず、よくわからないが。

「……なんですか?」
と見ると、

「いや」
と言って答えない。

「もうっ、なんなんですかっ?」
と言うと、

「彼女の自覚はあったのか、と思って」
と言ってくる。

 いや、それは……と言いよどむと、秀人が手を伸ばしかけ、
「触れてもいいか?」
と訊いてきた。