王様と私のただならぬ関係

 



 ふう、やれやれ、と郵便物の束を手に、明日香は一階の渡り廊下を歩く。

 渡り廊下といっても、屋根があって、下に白いコンクリートが張ってあるだけだが。

 外は明るく、庭には花が咲き乱れている。

 綺麗だなー。

 心洗われる……。

 ん?

 研究棟の人気のない白い壁の前に秀人が居た。

 その前に誰か女の人が居る。

 こちらに背を向けているが、あの制服、受付の人だな、と思った。

 この会社で女子社員に制服があるのは、受付だけだからだ。

 そして、幻覚だろうか。

 秀人とその女性はキスしていた。

 ……二人と居ないような美形というのは、こういうとき困るな、と思っていた。

 見間違いかも、と思うことさえできない。