王様と私のただならぬ関係

 



 結局、なんとなく、お姉様方の攻撃を逃れ、明日香は秋成と社食の外の自動販売機に来ていた。

「廣田さんが純粋な葉月さんにいろいろ吹き込むから、おかしなことになるんじゃないですかーっ」
と訴えると、秋成は、

「いやー、あれで結構、普通の男だと思うけどねえ」

 俺だけのせいでもないよ、と言いながら、はい、とカップに入った挽きたて珈琲を渡してくれる。

「あ、ありがとうございます」
と熱い珈琲を吹いていると、秋成は、

「あいつ、名前で呼んで欲しそうだったぞ。
 可哀想だろ、呼んでやれ」
と言ってきた。

「いきなり襲いかかってくるような人に同情はいりません」
と言うと、

「だから、それは俺のせいだってことでケリをつけて」
 ね? と言ってくる。

 熱いカップを手に、上目遣いに見ていると、
「なんだ、この人、そんなに悪い人じゃないじゃない。
 友だち思いだし」
と秋成は、勝手にこちらの心の内を妄想して言ってくる。

「あのー、廣田さん……?」