王様と私のただならぬ関係

 研究棟の女どもは、女癖の悪い自分にはあまり興味がないようなのだが、他の部署では大人気なので、

 まあ、明日香に言ったら、自分で言うなと言われそうだが。

 他の女子社員たちが明日香に因縁をつけにやってきたのだ。

 その少し後ろで、緋沙子が、止めようかなー、どうしようかなー。

 面白そうだから、もうちょっと見てようかなーという顔で立っている。

 まあ、緋沙子のことだから、そのうち止めてくれるだろう。

 というか、それ以前に、たぶん……と思いながら、自分も黙って成り行きを見ていると、明日香が彼女たちを振り返り、

「ああ、すみません。
 廣田さんにご用ですか?

 どうぞ。
 もう気が済みましたから」
と淡々と言っている。

 怖いよ、この人。

 怒らせると怖いよ。

 基本、女同士で揉めているときは、口を挟まないことにしている。

 男がなにを言っても聞いてもらえるはずもないからだ。