大翔「まぁいいか。とりあえず、力ある八重樫と日向はテント立ての手伝いな。」


璃夢「えっ?僕は?」


大翔「お前は力ないからライン引き」


璃夢「力ならありますよ!?」


大翔「いーから。お前はライン引き。お前にしか頼めねぇよ?」


えっ?私にしか頼めないの?


璃夢「じゃあ仕方ないですね!ライン引きします!」


大翔「(チョロい)」


翼「(チョロいな)」


雪「(チョロすぎだろ)」


玖音「(…チョロすぎて心配になるレベル…)」


そんなことをみんなが思っているとは知らず、璃夢はラインを引くために体育倉庫に向かった



ガラガラッ

璃夢「うわぁっ、ホコリっぱいな…コホッ」


そう言いながら私は中に入った


璃夢「えっと、線引くやつはどれだ〜?」


キョロキョロしながらライン引きに使う器材を探していると


ガラガラッ!バンッ!ガチャンッ!


目の前が薄暗くなると同時に何だか嫌な音が聞こえた。

恐る恐る後ろを振り向くと、開いていたはずの扉が閉まっていた


璃夢「えぇぇぇえええええええ!!」


なんで!?ひとりでにしまった!?怖い怖い!!

そう思いながら扉を開けようと近づいていくと話し声が聞こえた


「アッハハハハハッ!そこで野垂れ死ね!!」


なんて物騒な言葉が聞こえた


ガタガタッ

開けようと試みるけど、開かない…

暗く狭い倉庫。嫌な記憶しかない。


璃夢「っ…」


少し呼吸が苦しくなるのを感じたが、深呼吸をして落ち着こうとした。


璃夢「コホッコホッ」


しかしホコリっぽくて深呼吸も上手くできない。

早くっ、早く出ようっ。このままじゃ本当に野垂れ死にしちゃうっ。

辺りをグルッと見回してみると上の方に窓があるのが見えた


璃夢「アソコから出られるかな?」


足場になりそうなものを見つけて、窓の下に持って行き鍵を開けてみた


璃夢「よいしょっ……とっ!」


この大きさの窓なら通れるね!


そして私は倉庫の外に出ることが出来た