「っっ 大丈夫。 怪我はしてないから。 でも、今だけでいいから昔のように呼んで。」 少し落ち着いて冷静になれた。思い出すのはあのトラウマの記憶。 「何があったかは知らないけど、大丈夫なわけがないだろ。夏樹、お前はいつも無理しすぎなんだよ。」 そう言われてギュッと抱きしめられる。今だけは普通の、普通の女の子でいたい。 「ありがとう。もう、本当に大丈夫。早く乗り越えないとね。」