「まだ終わりじゃないよ」
すると男はフラスコの中から違う眼球を取り出し、それを俺に見えるように掲げた。
「な、何をする気だ?!」
「君にこの眼球を植え付けるんだよ」
「そんなことして、お前は俺に何をしたいんだ!」
「それは……実験が成功してからのお楽しみだ」
男はそう言うと俺の右目に眼球を埋め込んだ。すると俺の体が大きく脈打つ。
「な、に?」
右目は何も見えなかった。でも徐々に視界がはっきりしてきた。
「おっ……これは成功かな?」
男がそう呟いた時、右目に違和感を覚えた。そしてその直後、急に右目が焼けるように熱い感覚に襲われた。
「あ、熱い!!」
激しい痛みから今度は、全身が熱病に掛かったかのような錯覚が襲い、まるで炎の中に生身の体で放り込まれたようだった。
「あ〜……やっぱり魔力を秘めた眼球を雫は受け付けないのか?」
「ど、どういうことだ!?」
「君の雫が眼球を受け入れたくないんだってさ。だからその眼球を壊そうとしているってわけ」
だから体がこんなにも熱いのか?! 雫が余計な物を壊そうとしているから、俺の中で魔力を暴走させているのか!?
「これは……失敗だな」
そう小さく呟いた男は実験室から出て行こうとする。その背中に向かって俺は声を振り絞って叫ぶ。
「ま、待て! 俺は必ずお前を殺す!」
男は俺に背を向けたまま足を止めると言う。
「今の君じゃ無理だって、さっき言ったじゃないか。……まあ可能性があるとするなら、君がその眼球を自分の物にした時じゃないかな」
「っ!」
男は再び歩き出す。
この眼球を自分の体の一部にすれば、あいつを殺す事が出来る……。家族の、妹の敵を打つことが出来る! だったら俺は――
「おい……俺の雫、この眼球を受け入れろ!」
俺はカッと目を見開いて叫ぶ。
「俺の雫なら俺の言う事を聞けよぉぉぉぉ!!!」
その言葉に応えるように雫と眼球が一つになったような感覚を感じた。
一本の魔力の線が眼球に伸びていき眼球と雫を繋ぎ合わせる。眼球に魔力が注がれていき、魔力を受け取った眼球は紅い光を放つ。
そして雫が完全に眼球を受け入れた時、大きな爆発が施設を襲ったんだ。
すると男はフラスコの中から違う眼球を取り出し、それを俺に見えるように掲げた。
「な、何をする気だ?!」
「君にこの眼球を植え付けるんだよ」
「そんなことして、お前は俺に何をしたいんだ!」
「それは……実験が成功してからのお楽しみだ」
男はそう言うと俺の右目に眼球を埋め込んだ。すると俺の体が大きく脈打つ。
「な、に?」
右目は何も見えなかった。でも徐々に視界がはっきりしてきた。
「おっ……これは成功かな?」
男がそう呟いた時、右目に違和感を覚えた。そしてその直後、急に右目が焼けるように熱い感覚に襲われた。
「あ、熱い!!」
激しい痛みから今度は、全身が熱病に掛かったかのような錯覚が襲い、まるで炎の中に生身の体で放り込まれたようだった。
「あ〜……やっぱり魔力を秘めた眼球を雫は受け付けないのか?」
「ど、どういうことだ!?」
「君の雫が眼球を受け入れたくないんだってさ。だからその眼球を壊そうとしているってわけ」
だから体がこんなにも熱いのか?! 雫が余計な物を壊そうとしているから、俺の中で魔力を暴走させているのか!?
「これは……失敗だな」
そう小さく呟いた男は実験室から出て行こうとする。その背中に向かって俺は声を振り絞って叫ぶ。
「ま、待て! 俺は必ずお前を殺す!」
男は俺に背を向けたまま足を止めると言う。
「今の君じゃ無理だって、さっき言ったじゃないか。……まあ可能性があるとするなら、君がその眼球を自分の物にした時じゃないかな」
「っ!」
男は再び歩き出す。
この眼球を自分の体の一部にすれば、あいつを殺す事が出来る……。家族の、妹の敵を打つことが出来る! だったら俺は――
「おい……俺の雫、この眼球を受け入れろ!」
俺はカッと目を見開いて叫ぶ。
「俺の雫なら俺の言う事を聞けよぉぉぉぉ!!!」
その言葉に応えるように雫と眼球が一つになったような感覚を感じた。
一本の魔力の線が眼球に伸びていき眼球と雫を繋ぎ合わせる。眼球に魔力が注がれていき、魔力を受け取った眼球は紅い光を放つ。
そして雫が完全に眼球を受け入れた時、大きな爆発が施設を襲ったんだ。



