「それじゃあ……話を戻そうか、オフィーリア」

俺は光を失った目を浮かべる。

「……」
 
オフィーリアは下げていた目を俺に向ける。
 
もしかしてまだ悩んでいるのだろうか? 俺がオフィーリアを狙っている奴らと関わる事について。

「オフィーリア話してくれ、お前は」

「やっぱり駄目だよ!」
 
そう叫んだオフィーリアは、自分の体を包み込むように手を腰に回すとその場に座り込んだ。

「オフィーリア!?」

俺は直ぐに彼女の側に駆け寄り肩に手を置く。

「あの時……感じたのよ」
 
オフィーリアの体は震え始めていて何かに怯えているようだった。
 
その様子に目を見開いた俺は、そっとオフィーリアに聞き返す。

「何を感じたんだ?」
 
オフィーリアは俺の服に手を伸ばすとギュッと掴んでくる。

それはまるで助けを求めるように。

俺はオフィーリアの手を優しく掴んで彼女の言葉を待った。

「あの……あいつらの魔力を……感じたの」

「っ!」
 
まさかオフィーリアを狙っている奴らって……道化師なのか!?

「オフィーリア! お前まさか道化師たちに狙われているのか?!」

「……道化師? それはなに?」
 
俺の言葉に彼女は首を傾げる。

まさか道化師を知らないのか? それともあいつがまだ名乗っていないのか……。

「道化師って言うのは黒魔法を使う連中のことだ」

「っ! 黒魔法って!」