✭ ✭ ✭
「お前が好きだ……誰よりも愛してる」
「っ!」
彼の握っていた手から力が抜け私の手の中から零れ落ちた。
「ブラッド! ブラッドお願い! 目を開けて!」
私は必死にブラッドの名前を呼んだ。しかし彼の意識が戻ることはない。
レオンハルトはクラウンの居た方へと目を向ける。しかしそこにはもう、クラウンの姿はなかった。
「急ごう、オフィーリアさん。早く病院にこいつを」
「待って下さい!」
私はレオンハルトの服の袖を掴んだ。
「お願い! 私に治癒させてください!」
「……駄目だ」
「どうして!」
「さっきのブラッドの言葉からして、オフィーリアさんが魔法を使うってことは、命を削るってことなんだろ?」
「っ!」
私は袖を掴んでいた手を放す。
「悪いけど、このまま俺に着いてきてくれ」
レオンハルトはブラッドを抱き上げて先に行く。
「でも……もし間に合わなかったら……」
私は手のひらで顔を覆う。
ブラッドが死んでしまったら、私はこの先生きていけない。ブラッドが側に居てくれないと……。
「ブラッド……私もあなたを!」
「その男の言うと通りだぞ。オフィーリア」
「っ!」
聞き覚えのある声が聞こえ私は顔を挙げた。
「よくこの場所が分かったな」
「あれだけの魔力のぶつかり合いを感じたら直ぐ分かるさ」
フードを深く被った男はこちらへと歩いて来る。でも私は直ぐにその人が誰なのか分かっていた。
「な、んで……?」
どうしてあなたがここに居るの? だってあなたはあの時に──
「大きくなったな、オフィーリア」
フードを被っていた人はフードを取ると、優しい眼差しを私に向ける。
「すっかり美人さんだな」
私は振り絞った声で言う。
「アルバ……お兄様……」
「お前が好きだ……誰よりも愛してる」
「っ!」
彼の握っていた手から力が抜け私の手の中から零れ落ちた。
「ブラッド! ブラッドお願い! 目を開けて!」
私は必死にブラッドの名前を呼んだ。しかし彼の意識が戻ることはない。
レオンハルトはクラウンの居た方へと目を向ける。しかしそこにはもう、クラウンの姿はなかった。
「急ごう、オフィーリアさん。早く病院にこいつを」
「待って下さい!」
私はレオンハルトの服の袖を掴んだ。
「お願い! 私に治癒させてください!」
「……駄目だ」
「どうして!」
「さっきのブラッドの言葉からして、オフィーリアさんが魔法を使うってことは、命を削るってことなんだろ?」
「っ!」
私は袖を掴んでいた手を放す。
「悪いけど、このまま俺に着いてきてくれ」
レオンハルトはブラッドを抱き上げて先に行く。
「でも……もし間に合わなかったら……」
私は手のひらで顔を覆う。
ブラッドが死んでしまったら、私はこの先生きていけない。ブラッドが側に居てくれないと……。
「ブラッド……私もあなたを!」
「その男の言うと通りだぞ。オフィーリア」
「っ!」
聞き覚えのある声が聞こえ私は顔を挙げた。
「よくこの場所が分かったな」
「あれだけの魔力のぶつかり合いを感じたら直ぐ分かるさ」
フードを深く被った男はこちらへと歩いて来る。でも私は直ぐにその人が誰なのか分かっていた。
「な、んで……?」
どうしてあなたがここに居るの? だってあなたはあの時に──
「大きくなったな、オフィーリア」
フードを被っていた人はフードを取ると、優しい眼差しを私に向ける。
「すっかり美人さんだな」
私は振り絞った声で言う。
「アルバ……お兄様……」