「きっとブラッドは予告状を出しに行って、その先で事件に巻き込まれたのかしれない」
ブラッドは予告状を出しに行った場所に居るはず。
「そうだとしたら一刻も早く助けに行かないと!」
クローゼットの前に立ちその中から動きやすい服を選んで着替える。壁に立て掛けておいたレーツェルを腰から下げる。
「ブラッドが予告状を出しに行った先は――」
手紙には【女神の涙】と書かれていた。
「女神の涙?」
知らないお店の名前だった。でも名前さえ分かれば、街の人にある場所を聞くことが出来る。
「なら、さっそくっ!」
手紙を持って部屋の扉に向かった時、突然体から力が抜けて床に膝を着いた。
「あ、あれ?」
体に力が入らない……? まさか……!
「うっ!」
胸元になる星の涙が微かに輝きを放ち始めると、体が大きく脈打ち高熱が私の体を襲う。
「こ、こんな時にっ……」
私は体を引きずりながら壁に手を当てて、何とか立ち上がろうとする。
「こんなところで……倒れるわけにはいかないのです!」
ブラッドを助けるまで、彼に会うまでは倒れることなんて出来ません!
私は首から下げられている守護石を掴む。
「絶対助けますから、待っててブラッド!」
ゆっくりと一歩ずつ前に進み、階段を下りて外へと出る扉に向かって歩き出す。
「とりあえず街に……行って、女神の涙のある場所を聞いて……」
この体を庇いながら戦うのはきっと厳しいだろう。でもブラッドと合流できれば、この発作は止めることが出来る。
「お願いだから保ってください……私の体!」
✭ ✭ ✭
「うっ……」
鉄臭いにおいを感じながら俺は薄っすらと目を開ける。
「こ、こは?」
体がだるいせいで目の前がぼやけて見える。しかし視界がはっきりしなくても、ここが牢屋だと言うことはすぐに分かった。
「なるほど……あの後まんまと捕まって、ここに放り込まれたってわけだ」
右目に付けていた眼帯の存在もない。という事は、俺が怪盗レッドアイだってことはもうバレているだろう。
ブラッドは予告状を出しに行った場所に居るはず。
「そうだとしたら一刻も早く助けに行かないと!」
クローゼットの前に立ちその中から動きやすい服を選んで着替える。壁に立て掛けておいたレーツェルを腰から下げる。
「ブラッドが予告状を出しに行った先は――」
手紙には【女神の涙】と書かれていた。
「女神の涙?」
知らないお店の名前だった。でも名前さえ分かれば、街の人にある場所を聞くことが出来る。
「なら、さっそくっ!」
手紙を持って部屋の扉に向かった時、突然体から力が抜けて床に膝を着いた。
「あ、あれ?」
体に力が入らない……? まさか……!
「うっ!」
胸元になる星の涙が微かに輝きを放ち始めると、体が大きく脈打ち高熱が私の体を襲う。
「こ、こんな時にっ……」
私は体を引きずりながら壁に手を当てて、何とか立ち上がろうとする。
「こんなところで……倒れるわけにはいかないのです!」
ブラッドを助けるまで、彼に会うまでは倒れることなんて出来ません!
私は首から下げられている守護石を掴む。
「絶対助けますから、待っててブラッド!」
ゆっくりと一歩ずつ前に進み、階段を下りて外へと出る扉に向かって歩き出す。
「とりあえず街に……行って、女神の涙のある場所を聞いて……」
この体を庇いながら戦うのはきっと厳しいだろう。でもブラッドと合流できれば、この発作は止めることが出来る。
「お願いだから保ってください……私の体!」
✭ ✭ ✭
「うっ……」
鉄臭いにおいを感じながら俺は薄っすらと目を開ける。
「こ、こは?」
体がだるいせいで目の前がぼやけて見える。しかし視界がはっきりしなくても、ここが牢屋だと言うことはすぐに分かった。
「なるほど……あの後まんまと捕まって、ここに放り込まれたってわけだ」
右目に付けていた眼帯の存在もない。という事は、俺が怪盗レッドアイだってことはもうバレているだろう。



