「綺麗……」
思わず見惚れてしまうほどその輝きは美しかった。きっとブラッドが見たら、宝石だと勘違いしていたかもしれない。
バタバタと足音がこちらに向かって来るのが聞こえ私はナインの側に寄った。
「な、ナイン……」
「大丈夫だって、心配しなくても大丈夫だから」
何故かその言葉を聞いたら深く安心する事が出来た。それはナインの雰囲気がどこかレオンハルトに似ているせいかもしれない。
仮面を付けた二人組が姿を現したときナインが力強く叫ぶ。
「精霊たちよ、生成した細氷で奴らの体を穿て! 細氷(ダイヤモンドダスト)!!」
数多の細氷が仮面を付けた二人組みに向かって行く。その細氷は鋭い刃となり、仮面を付けた二人組みに直撃する。
「や、やった!」
「さっすが俺」
仮面を付けた二人組みはそのまま壁に叩きつけられると地面に突伏して倒れ込んだ。
「さて、回収回収っと」
ナインは両手に白い手袋を付けると二人組の仮面を剥ぎ取る。そして持っていた手帳から写真を取り出し、二人組の顔と写真を交互に見比べる。
「う〜んと……こいつはゲイル。こいつがライゼね。この二人もやっぱり……」
「ねえ、ナイン。その二人は?」
ナインの側に駆け寄ろうとしたとき上で何か光る物が見えた。
「なに?」
私の目に映った光る物、それは矢の先にある矢尻だった。
「ナイン危ない!」
「ん?」
私はナインに向かって走り出す。
「ミリィ? どうした?」
「避けて!」
私がそう叫んだとき矢を構えていた男がナイン目掛けて矢を放った。
ナインが上を見上げようとした時、私はとっさに彼の体を横に強く押した。
「っ!?」
男が放った矢は私の肩に突き刺さりその勢いで血が軽く飛んだ。
「ああっ!」
「ミリィ!」
倒れかける私の体をナインが支える。
「おい! しっかりしろ!!」
「な、いん……怪我は、な、い?」
矢が刺さっている肩から腕にかけて血が伝り始める。それを見たナインは青ざめた顔を浮かべる。
「何で俺なんて庇ったんだよ! あのくらい避けるのなんて簡単だったのに」
「体が……か、てに……ね」
どうしよう気がどんどん遠くなっていく。ナインは唇を噛むと私の体を抱き上げる。
「待ってろ! 医者のところに連れて行くから!」
ナインはそう言って大通りの方に向かって走り出す。
「意識が……」
意識を手放したくないのに気がどんどん遠くなっていく。
このまま死ぬのかな? そう思うと怖くて仕方なかった。
「れお……はる、と」
レオンハルトの後ろ姿が浮かび私は意識を手放した。
思わず見惚れてしまうほどその輝きは美しかった。きっとブラッドが見たら、宝石だと勘違いしていたかもしれない。
バタバタと足音がこちらに向かって来るのが聞こえ私はナインの側に寄った。
「な、ナイン……」
「大丈夫だって、心配しなくても大丈夫だから」
何故かその言葉を聞いたら深く安心する事が出来た。それはナインの雰囲気がどこかレオンハルトに似ているせいかもしれない。
仮面を付けた二人組が姿を現したときナインが力強く叫ぶ。
「精霊たちよ、生成した細氷で奴らの体を穿て! 細氷(ダイヤモンドダスト)!!」
数多の細氷が仮面を付けた二人組みに向かって行く。その細氷は鋭い刃となり、仮面を付けた二人組みに直撃する。
「や、やった!」
「さっすが俺」
仮面を付けた二人組みはそのまま壁に叩きつけられると地面に突伏して倒れ込んだ。
「さて、回収回収っと」
ナインは両手に白い手袋を付けると二人組の仮面を剥ぎ取る。そして持っていた手帳から写真を取り出し、二人組の顔と写真を交互に見比べる。
「う〜んと……こいつはゲイル。こいつがライゼね。この二人もやっぱり……」
「ねえ、ナイン。その二人は?」
ナインの側に駆け寄ろうとしたとき上で何か光る物が見えた。
「なに?」
私の目に映った光る物、それは矢の先にある矢尻だった。
「ナイン危ない!」
「ん?」
私はナインに向かって走り出す。
「ミリィ? どうした?」
「避けて!」
私がそう叫んだとき矢を構えていた男がナイン目掛けて矢を放った。
ナインが上を見上げようとした時、私はとっさに彼の体を横に強く押した。
「っ!?」
男が放った矢は私の肩に突き刺さりその勢いで血が軽く飛んだ。
「ああっ!」
「ミリィ!」
倒れかける私の体をナインが支える。
「おい! しっかりしろ!!」
「な、いん……怪我は、な、い?」
矢が刺さっている肩から腕にかけて血が伝り始める。それを見たナインは青ざめた顔を浮かべる。
「何で俺なんて庇ったんだよ! あのくらい避けるのなんて簡単だったのに」
「体が……か、てに……ね」
どうしよう気がどんどん遠くなっていく。ナインは唇を噛むと私の体を抱き上げる。
「待ってろ! 医者のところに連れて行くから!」
ナインはそう言って大通りの方に向かって走り出す。
「意識が……」
意識を手放したくないのに気がどんどん遠くなっていく。
このまま死ぬのかな? そう思うと怖くて仕方なかった。
「れお……はる、と」
レオンハルトの後ろ姿が浮かび私は意識を手放した。



